
今回は、2019年に日本の誰よりも早くノンアルコールバースタンドを起ち上げたバーテンダー桐山透さんにお話しをうかがいました。
桐山さんのこれまで

桐山さんはもともと将来英語を使って仕事をしたいと考えており、学生時代は外国語大学に入学し、アリゾナ州立大学への留学などをへて経験を積みます。
在学中から友人の頼みでバイトとして音楽の世界に携わり、卒業後もインデペンデントレーベルを起ち上げ、そこのマネジメントとして組織運営のノウハウを3年間しっかりと身に着けます。
もともと3年間だけと決めていたこともあり、新たな一歩として桐山さんが選んだのがバーテンダー業でした。
インデペンデントレーベルでの仕事のかたわら、ダイニングバーでも働いていたこともあり、バーテンダーという仕事に興味を持ち、2012年に大阪梅田のバーに入り第一線での経験を積んでいきます。
独立そしてノンアルコール

6年の月日がたち、将来的な独立も考えるようになると、1年がかりのつもりで動き出します。しかし、常連のお客さんたちの助けもあり、とんとん拍子にことは進み、2017年の7月には自身の一号店となるKirip Trumanを北浜に創業するに至ります。
Kirip Trumanはオーセンティックなバーとして運営していましたが、当時北浜は空前のカフェストリートとして栄えており、コーヒーやタピオカを販売するお店に多くの人だかりができていました。
似たような商品がひしめき合う北浜のカフェストリートをいつも通っていた桐山さんはそんなおり、「もしここでバーテンダーならではのドリンクを出したらどうなるだろう?」という思いに至ります。
客層から考えてアルコールではなく、ノンアルコールでバーテンダーなりのこだわったドリンクを出せれば商機は十分あるかもしれない。
こうしてKirip Trumanの成功後、新たなノンアルコールバースタンド計画が頭をもたげました。
The Mocktail Bar Mori誕生

そうして誕生したのがThe Mocktail Bar Moriでした。(*2021年より屋号をTMBMに変更)
残念ながら、当初狙っていた北浜では開業できなかったものの、ビジネスマンの多い本町に居を構えております。
名前の由来は木の洞にできた森の中のバーカウンターということでMORIは文字通り森を表しており、普段バーに行かない人にバーテンダーの作るドリンクを味わってもらうというコンセプトでオープンしました。
ジントニックのような定番カクテルをノンアルコールツイストしたレギュラーアイテム5種類と2~3週間で変わるスポットアイテムにて展開しており、おしゃれな見た目で本格的な味わいが楽しめます。
アフターコロナでモクテルを根深い文化に

Mocktailという言葉をまだ一般の人も知らないときから使っていた桐山さんは、お客さんに来てもらうためにはポップでおしゃれな外観が非常に重要だということは重々理解していると言います。
しかし、ポップさや手軽さといったものが本質的な味わいとトレードオフになってしまっては元も子もないとも仰っています。
昨今ではノンアルコール需要の急増にこたえるように、多くの飲食店がモクテルという言葉を使いはじめました。言葉の浸透自体は歓迎することではありますが、モクテルとミックスジュースの違いも明確にわかっていないケースもまま散見されます。
正しい理解の上で、モクテルという新しいカクテル文化の一端を担っていきたい。
さらに、
「モクテルは実はとても趣向性の高い、ポテンシャルを秘めたブルーオーシャンのカテゴリーです。緊急事態宣言も解除され、今後新たな展開が期待されますので、是非ご注目ください。」
そのように桐山さんはお話してくださいました。
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