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ノンアルコールジンと妊娠中の注意点──ジュニパーベリーについて知っておきたいこと

  • 4月9日
  • 読了時間: 4分

ノンアルコールジンは、アルコールを含まないため妊娠中でも安心して飲めると思われがちです。


ただしノンアルコールジンの香りの主役であるジュニパーベリーには、妊娠中との関係で「気になる情報」が存在します。


結論から言うと、現時点の研究では過度に心配する必要はないと考えられますが、「完全に安全」とも断言できない状況です。


この記事では、ジュニパーベリーとはどういう植物か、何が問題とされているのか、そして実際にどう考えればいいかを整理します。なお個別の判断はかかりつけ医にご確認ください。

ノンアルコールジンと妊娠中の注意点──ジュニパーベリーについて知っておきたいこと
ジュニパーベリーとは

ジュニパーベリーはヒノキ科の常緑樹「ジュニパー(セイヨウネズ)」の果実です。


ウッディでスパイシーな独特の香りを持ち、ジンの主要ボタニカルとして世界的に知られています。ジンという名前自体、ジュニパーを意味するオランダ語「ジュネヴァ(genever)」に由来しています。


香りづけとしての用途だけでなく、古くから薬草としても重宝されてきました。


利尿作用・抗炎症作用・抗菌作用などが知られており、ヨーロッパでは中世から民間療法に広く使われてきた歴史があります。


月経促進・分娩促進の目的で用いられてきた記録もあり、これが妊娠中の摂取への注意喚起の歴史的な背景になっています。

妊娠中に「注意」と言われる理由

WebMDなど複数の情報源で、ジュニパーベリーは「妊娠中は避けた方がよい」とされています。


では実際に何が問題とされているのでしょうか。研究が進むにつれ、具体的な成分レベルまで話が見えてきました。

問題とされる2つの成分
  • サビニルアセテート(trans-sabinyl acetate)

妊娠への影響が最も明確に示されている成分です。


マウスを用いた実験で着床阻害や流産誘発効果が確認されており、安全な摂取上限(NOAEL)も現時点では確立されていません。


ただしここで重要な点があります。


サビニルアセテートが多く含まれるのは主にJuniperus sabina(サビン杜松)という種で、ジンの原料として使われるJuniperus communis(コモンジュニパー)とは別種です。


つまりノンアルコールジンに使われるジュニパーベリーにサビニルアセテートが多く含まれているかどうかは、現時点では明確ではありません。


  • テルピネン-4-オール(Terpinen-4-ol)

こちらはJuniperus communisのベリー精油に含まれる成分で、ジュニパーの利尿作用の主成分とされています。


利尿作用を持ち、子宮への影響も示唆されています。


ただしラットを用いた生殖毒性試験では、発達毒性のNOAELは体重1kgあたり200mg、受精能に関するNOAELは250mgと判定されています。


体重60kgの人間換算でそれぞれ1日12g、15gという非常に大きな量です。


ノンアルコールジン1杯に含まれるテルピネン-4-オールの量は、この水準とは比較にならないほど微量です。

整理するとこういうことです

妊娠中のジュニパーベリーへの懸念は、主にサビニルアセテートという成分に関する動物実験の結果に基づいています。


ただしこの成分はジンの原料とは別種の植物に多く含まれるものであり、ジンに使われるコモンジュニパーの主要成分ではありません。


一方、コモンジュニパーに含まれるテルピネン-4-オールは、動物実験で問題が出る用量が通常の飲料摂取量とはかけ離れて大きいです。


「ジュニパーベリー=妊娠中に危険」という図式は、研究の実態を丁寧に読むとやや単純化されすぎている可能性があります。


ただし人間を対象とした臨床研究がほぼ存在しないため、「安全」とも断言できないのが正直なところです。

実際どうすればいいか

一般的な飲み物としてノンアルコールジンを楽しむ分には、現在の研究水準で過度に心配する必要はないと考えられます。


ただし心配な場合や、毎日継続的に飲むことを考えているなら、かかりつけ医に確認するのが安心です。


ジュニパーベリーを含まないノンアルコール飲料を選ぶという方法もあります。ノンアルコールビール・ノンアルコールワイン・ジンジャービア・コンブチャなど、選択肢は幅広くあります。


参考資料

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