
今回は2021年5月にクラウドファンディングで話題を集めたSHINRAの生産者インタビューです。
おふたりののこれまで

SHINRAを手がけるお二人の出会いは「大きく学び、自由に生きる」をテーマとする学びの場、自由大学でした。しかし出会った場こそ東京、表参道という場所でしたが、二人のルーツはともに福島にありました。
佐藤さんは生まれも育ちも福島市で、農業を営む祖父母の影響もあり、幼少期から新鮮な作物・果物(時には蜂の子やへびまで!)といった自然の恩恵をいっぱいに受けて育ちました。
お酒は弱かったものの、IPAに出会ってビールの奥深さ、多様性に触れてお酒に興味を抱くようになります。
上京してからは、ウェブメディアを運営するNPO法人グリーンズや自由大学のスタッフとして勤務していました。
三嘴さんも生まれは神奈川ですが、中学から福島へ引っ越し、以来10年間を福島で過ごします。最初はJAに勤務しますが、その頃に東日本大震災に被災します。
震災後、県外に移住する人たちが増える中、若い人も街を楽しめるような場所をつくりたいと思い、バーなどで修行をし、21歳のころにはバーを経営するにいたります。
結婚を機に上京し、様々な職を経験しながら、佐藤さんの勤務する自由大学に受講生として通うようになります。
リンクする液体への思い

偶然にも、当時佐藤さんは自身の好きなIPAの味わいを表現したシロップの製作に取り組んでおり、一方の三嘴さんはホームパーティーなどで楽しんでもらうためのクラフトコーラシロップを製作しておりました。
自由大学とクラフトシロップへの情熱、そして福島というルーツ。
さらにお互いIPAやコーラに固執しておらず、本当に新鮮な果物を知る人から見れば、必ずしも付加価値になっているとは言い難い果汁100%ジュースではない、真の意味で付加価値をつけることのできるドリンクの製造という核心部分まで一致していました。
コロナ禍で加速する思い

そこに来てコロナの到来があり、長い自粛期間が続きました。
コロナ禍の自粛期間は作りたいドリンクのレシピやコンセプトを深掘りする期間としては良かったですが、人と会わない日々が続き、三嘴さんは感覚的な刺激を感じることのできない時間が増えたと言います。
自分の五感を総動員して、自分の生を実感する、そのような体験がしづらくなった今、自分たちのドリンクでそのような体験を届けられないか。新たな試みが始まりました。
届けるのはドリンクではなく、飲む体験

そのような思いは、現在のSHINRAにも通底しており、SHINRAは購入したお客様に音楽のプレイリストを楽しめるQRコード、春夏秋冬で変化する写真とエッセイを合わせて送っています。
ただ飲んでもらうのではなく、音楽や写真、文章を通して、自身の内面と向き合うスイッチのような体験にしたいと二人は言います。
SHINRAとは?

このような思いの中で生まれたSHINRAは、まず楽しんでもらいたい素材、あるいは素材の組み合わせを決め、親しみやすいドリンクカテゴリーに落とし込んで作られているそうです。
今はわかりやすさもふまえ、あえてよく知られたドリンクカテゴリーに当てはめていますが、今後SHINRAのブランドがより認知されていった暁には、どのカテゴリーとも形容しがたい、しかし面白く美味しいドリンクを作っていきたいそうです。
今後はドリンクという側面だけでなく、感性を潤すドリンクとして、飲む人の発想が広がるような企画、プロアマ問わず様々な人のアートとのコラボレーションも検討しているとのことです。
ますますのSHINRAの成長・活躍をお楽しみください!
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