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ノンアルコールを飲んで、がっかりした人へ

11分
読了時間: 4分

ノンアルコールを飲んで、期待外れ、がっかりしたことはありませんか?


味が薄い。甘すぎる。香りが作り物っぽい。なんだかお酒の劣化版みたいだ。


その感想は、たぶん正しいです。

ノンアルコールを飲んで、がっかりした人へ
玉石混交なのは、事実です

ノンアルコールという市場は、まだ新しい。


技術も発展途上ですし、「とりあえずノンアル版も出しておこう」という発想で作られた商品も混ざっています。


そこは言い訳しません。


ただ、そのあとに起きていることが、少し気になっています。

お酒では、起きないこと

ビールを飲んで「口に合わなかった」としましょう。


そのとき多くの人は、「ビールは苦手だな」と思います。「酒は全部だめだ」とは結論づけません。


ワインを試すかもしれない。日本酒を飲んでみるかもしれない。ハイボールなら飲めた、という人もいる。そうやって自分に合うものを探していきます。


ところがノンアルコールでは、これが起きていません。


一本飲んで、口に合わなかった。それで「ノンアルコールはおいしくない」という結論になる。


比べている階層が、ずれているのです。


本来ノンアルコールは、「酒」と同じ大きさの言葉です。その下にビールがあり、ワインがあり、スピリッツがある。一本飲んだだけで判断するには、広すぎます。

中身は、これだけ違う

ノンアルコールの棚には、まったく別の飲み物が並んでいます。


ビールテイスト、ワイン、スパークリング、スピリッツ、コーディアル、コンブチャ、ソーダ。カテゴリーが違えば、味も飲み方も用途も違います。


ビールテイストが合わなかった人が、ワインなら気に入ることは普通にあります。 逆もあります。


まずは、どのカテゴリーを飲んだのかを思い出してみてください。それだけで、次に試すものが変わります。

造り方も、まったく違う

さらに、同じカテゴリーの中でも作り方が分かれています。大きく四つです。


  • 調合|香料や酸味料を組み合わせて味を作る。狙った味に正確に届くのが強みです。

  • インフュージョン|ハーブや果実、茶葉といった素材から香りを抽出して組み立てる。素材由来の複雑さが出ます。

  • 脱アルコール|ワインやビールを実際に造ってから、アルコールだけを取り除く。発酵が生んだ酸やタンニンが残ります。

  • 発酵|発酵そのものを味わいの核にする。ほかの作り方では出せない旨みと酸味があります。


    同じ「ノンアルコールビール」でも、調合で作ったものと、ビールを造ってアルコールを抜いたものでは、かなり異なる感想を抱くはずです。

飲み方で、化けるものがある

ここが見落とされがちです。


特にノンアルコールスピリッツは、そのまま飲んでも、おいしくありません。


多くの人がジンやウイスキーをストレートで飲んで「濃い」と思うように、ノンアルコールスピリッツは単体で飲むと「薄い」というか「水!」みたいな印象を持つ方がほとんどだと思います笑


ところが炭酸やトニックで割ると、印象が一変します。香りがほどけて、苦味が輪郭になり、飲み物として成立する。


一口飲んで棚に戻した一本が、割り方を変えただけで化けることがあります。


割り材を変えるのも有効です。トニックウォーターだけでなく、炭酸水を半量混ぜる、お茶で割る、ジンジャーエールで割る。同じ一本から、まったく違う飲み物ができます。


ノンアルコールワインについても、近いことが言えます。そのまま、飲んでもピンとこないものでも、料理と合わせると一気に活きてくるものも多くあります。


「合わなかった」は、手がかりになる

どう感じたかを覚えていれば、それが次を選ぶ材料になります。


  • 甘すぎる|ジュース的に造ったものを、ノンアルコールと言っているだけの場合があります。インフュージョンや脱アルコールも試してみてください。

  • 味が薄い、物足りない|アルコールがない分のボディ感の欠如はノンアルコールの永遠の課題です...。スパークリングタイプやインフュージョンのものはそこがクリアできているものもあります。

  • 香りがケミカル|香料ベースの調合だった可能性が高いです。インフュージョンか脱アルコール、発酵を試してみてください。

  • お酒らしさが足りない|ノンアルコールスピリッツを使ったノンアルコールカクテルを作ってみるのもアリです!


「おいしくなかった」で終わらせず、「何がどう嫌だったか」まで分解すると、次に進めます。

もう一度だけ、試してみてほしい

お酒だって、最初の一杯で好みが決まった人はいません。


いろいろ飲んで、場面を変えて、失敗もして、だんだん自分の好みが分かってきたはずです。


ノンアルコールは新しいカテゴリーなので、その過程を踏んだ人がまだ少ないだけです。一本で結論を出すには、早すぎます。


次の一本は、前と違うカテゴリーから。違う製法から。あるいは同じ一本を、違う飲み方で。


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